エルダーベリーとは?期待できる効果効能などの基本情報|副作用や偽和品の注意点も解説

エルダーベリー elderberry ハーブ

エルダーベリー

ヨーロピアンエルダー、ブラックエルダー

学名

Sambucus nigra

英名

Elderberry, Black elderberry, European elder

科名

アドクサ科(Adoxaceae

使用部位

果実(花)

花言葉

「思いやり」「愛らしさ」「熱心」

忙しい人向け ステータス表

総合評価

項目スコア評価の理由
薬理活性★★★★★アントシアニン等の強力な抗酸化成分と高い抗ウイルス力。
汎用性★★★★☆シロップ、ジャム、ワイン、サプリメントと加工に適す。
安全性★★★☆☆要注意:生の果実、葉、茎、根は毒性があるため加熱必須。
即効性★★★★☆風邪やインフルエンザの発症初期に使うと回復が早い。
入手性★★★☆☆日本ではサプリやシロップ等の加工品での入手が主流。

固有効果

項目スコア評価の理由
風邪・インフル緩和★★★★★ウイルスの増殖を抑え、罹患期間を短縮させる高いエビデンス。
免疫機能サポート★★★★★サイトカイン産生を促し、免疫システム全体をバックアップ。
抗炎症作用★★★★☆伝統的に関節の腫れやリウマチなどの炎症緩和に用いられる。
便秘の解消★★★☆☆穏やかな下剤としての作用があり、スムーズな排便を助ける。

評価スコアやランクについて…このステータス表は、専門機関のデータベース(厚生労働省eJIMや国立健康・栄養研究所など)の情報を基に、僕個人の使用感や視点を加えて作成したものです。効果の感じ方には個人差がありますので、あくまで目安としてお楽しみください。

主な効果・効能

風邪やインフルエンザの症状緩和
  • 伝統的に風邪、インフルエンザ、副鼻腔感染症の治療に用いられてきました。
  • 近年の研究では、風邪の罹患期間を短縮し、上気道感染症の症状を和らげる可能性が示唆されています。
  • インフルエンザA型およびB型ウイルスの活動を阻害する可能性が指摘されています。
免疫システムのサポート
  • 免疫系を活性化させる働きがあるとされています。
  • サイトカインの産生を増加させることにより、免疫調節作用を持つ可能性が研究で示されています。
抗炎症作用
  • 体内の炎症(腫れ)を軽減する効果が期待されます。
  • 歴史的には、関節の腫れやリウマチなどの炎症性疾患に利用されてきました。
便秘の解消
  • 軽い下剤としての作用があり、便通を促す効果が報告されています。

カフェインの有無

  • カフェインは含まれていません。

服用法

  • 現代では、グミ、錠剤、シロップといった栄養補助食品として摂取されることが一般的です。
  • 伝統的には、ジャム、シロップ、ワイン、お茶(ハーブティー)として利用されてきました。特に、エルダーフラワーとペパーミントを合わせた熱いハーブティーは発汗を促すために、ベリーから作られたワインは温めて悪寒を和らげるために、またシナモンと合わせることで喘息にも用いられました。
  • 歴史的には、葉をすり潰して軟膏にしたり、花をローションや化粧水として外用することも行われていました。

副作用

  • 生の、あるいは熟していない果実、葉、茎には有害な化学物質が含まれており、吐き気、嘔吐、めまい、しびれを引き起こすことがあります。
  • 生の果実や葉、枝から作られたジュースを摂取したことによる、急性の胃腸症状や神経症状の事例が報告されています。
  • 正しく調理すれば一般的に安全ですが、医学文献に記録されている稀ながらも重篤な反応については認識しておくことが極めて重要です。急性膵炎や自己免疫性肝炎が報告されたケースがあります。

安全性

  • 果実に含まれる有毒なシアン産生物質は加熱調理することで除去されるため、十分に加熱することが不可欠です。
  • 葉や茎、樹皮には毒性のリスクがあるシアン産生配糖体が含まれているため、決して摂取してはなりません。
  • 妊娠中や授乳中の安全性については十分なデータが存在しないため、使用は避けるべきです。

相互作用

  • 下剤の効果を増強する可能性があるため、併用には注意が必要です。
  • 利尿作用を持つため、利尿薬との相加効果の可能性があります。
  • 血糖値を下げる作用を持つ可能性があり、糖尿病治療薬との併用で効果が強まることが考えられます。

その他

  • 歴史と文化:
    • 考古学的証拠から、石器時代から利用されてきた非常に歴史の古い植物です。中世ヨーロッパでは、キリストの十字架や裏切り者のユダが首を吊った木がエルダーであるという伝説が生まれ、悲しみや死を象徴する不吉な植物と見なされる側面もありました。しかし、後者の伝説は、エルダーが背の低い茂みのような植物であることを考えると理解しがたいものです。このように、その文化的な評価は、その名が持つ肯定的な側面と暗い側面の間で揺れ動いてきました。
  • 名前の由来:
    • 英名の Elder は、アングロサクソン語で「火」を意味する aeld に由来すると考えられています。これは、中が空洞の茎が、火起こしの際に空気を送り込むための送風管として使われたことにちなんでいます。一方で、学名の Sambucus は、しばしばハープの一種である sambuca という楽器と誤って関連付けられますが、正しくは茎の髄を抜いて作られた笛(sambucus)を指しており、古代ギリシャの医師ディオスコリデスも言及した古い慣習に由来します。
  • 市場での問題:
    • 近年の人気急上昇に伴い、安価なブラックライス(黒米)エキスなどを混ぜた偽和品(粗悪品)が市場に出回っていることが深刻な問題となっています。真正なバルクエキスが1kgあたり160~300ドルで取引されるのに対し、黒米エキスで偽和されたものはわずか14ドルで販売されることもあり、この価格差が不正の経済的動機を明確に示しています。

ちなみに、エルダーベリーは「実」ですが、ニワトコの「花」を使ったエルダーフラワーも非常に優れています。その効能について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

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